2020-01-11
がんの発見は一滴に尿や血液からわかる時代に
2020年1月11日の日経新聞の記事より引用
がん保険は今後どうなる?
関係者の推測では、がんと診断されたら数百万支払われるというがん保険は、今後は、加入審査時の健康状態の告知項目が改正され、上記のようながん検診でがんの可能性があると判定が出た場合は加入を断られるようになる・・・このがん検診の普及がさらに進みますと、がん保険自体が販売停止になるかもしれないとささやかれています。
ご存じない方も多いかもしれませんが、がん保険は日本、台湾、アジアの数える国しか販売されておらず、アメリカやヨーロッパでは販売されていないそうです。理由はがん検診の普及率が高いため、がん保険が成り立たないからです。
たとえば、女性の乳がん検診の普及率は、欧米の60~80%に対し日本は40%程度。マンモグラフィーなど痛みを伴う検査のため、ついつい足が遠いてしまいます。1万円の費用がさらに安価になり、自治体の補助や会社健康診断項目取り入れられると、普及率は急速に伸び、がんになったら何百万という保険は予想より早い段階で、姿を消すかもしれません。あるいは早期がんに対しては、保険金が支払われないなど、商品改定は避けられそうもないでしょう。
人生100年時代とがんという病気
人生100年時代において、一番大事なこと、心配なことは、「老後の生活費」ではなく「健康」です。がんなどの病気になってしまうと、発見されるステージの差はありますが、多大なお金がかかるといわれています。芸能人である堀ちえみさんは舌癌のステージが進み、緩和ケアで痛みをとりながら死をむかえる選択を一時はされたということですが、娘さんに、「ママは若いからあきらめないでほしい」といわれ、舌を摘出し太ももの筋肉を口に埋め込み(形成術)壮絶な痛みを乗り越え、1年後に徹子の部屋に出演された堀ちえみさん奇跡の回復ぶりに多くの方が驚かれたことだと思います。がんは2人に1人かかる時代ですから、めずらしいことではありません。がんになった=不幸や死ではなく正しい情報を取得し、治療を行い、堀ちえみさんのように、がんと共存していく覚悟が必要でしょう。
がん保険は加入したほうが良いか?
がんが見つかった・・・そのがんの治療費を手持ち現金で支払うのか?仮にがん保険に加入していればその保険金から支払う事もできます。どのようながん保険があって・・・というのは後述しますが、がんは年齢が高いとり患する確率も高くなります。がん保険に加入したほうが良いかどうかは、その方の状況(加入年齢、経済状態・家族の扶養義務、社会的立場)における費用対効果で判断しましょう。
がん保険に加入したほうが良い人は?
私ががん保険に加入したほうが良いと思われる人は、「若い方でそれほどまだ資産も少なく、働き盛りの方」「会社経営者や自営業者でがん治療を開始すると売り上げにダメージがある方」「20代後半~50代の主婦でがん治療費の蓄えが乏しい方」など、がんの治療が長引くと生活収入にも多大な影響のある方は、加入したほうがよいでしょう。
がん保険に加入しなくてよい人は?
逆に必要ないと思われる方は」「年金生活で日々の生活に余裕のない方」、「80代以上の高齢者である程度介護・医療費を確保されている方」「がん治療に500万円程度支払う余裕のある方(年齢関係なく)」です。最近がん保険は終身が定番。長生きする前提で終身払いで保険料を支払い続けると、預金の減少につながります。生活に精一杯であれば、優先順位からいいますと、保険は後回しです。あるいは、お金があれば保険は不要ですから、500万円ぐらいがん治療に充てられる医療資金が確保されているなら不要でかもしれません。
これからがん保険に加入するとしたら・・・
がん治療もがん検査と同様に、進化しています。20年前のがん保険は、入院したら一日1万円支払われるなど、「入院」が主流。今は「入院」より「通院」、「手術」「抗がん剤」「放射線」などの治療に対して支払われるがん保険が主流です。がんの標準治療は今後大きく変わるか?について私は専門家でないため、わかりませんが、新しいがん検査の普及によっては、がんと診断されたら何百万円というがん保険(診断給付金タイプ)はいつかは姿を消すかもしれません。いろいろな治療をして各々支払われるがん保険(細分化タイプ)よりも、診断給付金タイプのほうが、給付もれがないので、ご自身にとって、がん保険は必要か、不要かを見極め、診断給付金タイプに加入するなら、今のうちかもしれません。あるいは、がんだけに絞るのではなく、三大疾病保険(がん・心筋梗塞・脳卒中)や働けなくなったら支払われる休業補償保険(損害保険)などもありますので、がんになったら、何に困るのか?それについて、保険にどこまでカバーするのか?検討すべきです。
まとめ
がん検診の進化により、がん保険の保障内容や在り方もかわると予想されます。だからといって、駆け込みでがん保険に加入するというのではなく、ご自身にとってがん保険が必要か?必要ならばどの範囲まで用意するのか?費用対効果は?保険会社の給付の速さは?セカンドオピニオンやがん専門医の紹介は?確認しなければいけない項目は多々あります。生命保険.COMでは、保険の相談を随時受け付けております。