毎日新聞は、
「住宅向けの地震保険料を決める損害保険業界の団体が、
政府による首都直下地震の発生確率予測が
大幅に上昇したことを受けて、
保険料を全国平均で30%引き上げる必要があるとの試算を
まとめたことが分かった。」と報じています。
試算したのは、
損害保険料率算出機構で、
地震保険料は、政府の発生確率予測をもとに機構が計算し、
金融庁の認可を得て決定されます。
住宅向け地震保険は、
地震や津波などによる住宅や家財の被害を補償するもので、
火災保険とセットで契約する必要があります。
東日本大震災後に普及が進み、
2013年度に火災保険を契約した人の約58%が
地震保険に加入し過去最高を更新しました。
東日本大震災の保険支払額が
約1.2兆円(2012年4月時点)だったのに対し、
首都直下地震での保険金支払額は最大3.1兆円に
達する見込みです。
しかしながら、これまで上げ幅が最大だったのは、
東日本大震災を踏まえて損保各社が
2014年7月に実施した15.5%で、
今回はその約2倍に上ります。
保険料を一気に30%上げると
契約者の負担が大きいことから、
損保業界と保険料を認可する金融庁は、
数年かけて段階的に上げ、
最終的に30%程度にする方向で検討しています。
年内にも方針をまとめ、
早ければ来年から実施したい意向のようです。