必要な時期に必要な保険をムダなく設計していくには、
将来解約したり保障をプラスしたりといった
「見直しがしやすいようにしておく」必要があります。
しかし、保険診断を依頼される保険の中には、
「主契約」にさまざまな「特約」が付いた複雑なものがあります。
たとえば、終身の死亡保険という主契約に、
定期保険特約や入院を保障する医療特約、
三大疾病特約やがん特約などのオプションを付ける
複雑な保険商品で、さらに夫の保険を主契約にして、
妻や子供の保障をオプションで付けるものもあります。
こうした保険に加入する人の多くは、
保障内容や特約が複雑すぎて
契約内容をよくわかっていません。
ここが問題なんですね!
内容をよくわからないままに
加入している方の多いこと!
複雑すぎる保険はお得感満載ですが、
本当に必要かどうかを精査する必要ありますよね?
このタイプの保険は、
主契約に特約がいくつも付いているので、
不要であれば、特約のみ解約すればいいのですが、
その逆で主契約が不要になった場合に、特約だけを残して
主契約を解約することができません。
医療特約のみ、残したいと思っても
「親ガメこけたら、子亀もこける・・・」
メインの主契約を解約したら、うえの特約部分は
すべて、ぶっ飛んでしまうのです。
従って、入院時に保険金が支払われる医療特約を残して、
主契約である死亡保険を解約したいと思ってもそれができないわけです。
特約欲しさに、主契約も継続支払い続けるしかないのです。
このようなタイプの保険商品では、
必要な保障を必要な時期に絞って必要な額だけ加入する、
という柔軟な見直しには不向きです。
ここに、莫大なコスパの悪さが・・・・
でもこのコスパの悪さは気づきにくいのです。
すべての保険料がまとめて請求されるからです。
具体例でお話ししますと、
たとえば主契約となる終身保険が200万円で、
その上に3000万円の定期保険を特約で付けたとします。
(以下の数字は一例であり、年齢・性別・保険会社などにより異なります。)
若いうちは定期部分の保険料が安いので、
あまり気になりませんが、
更新を迎えるたびに保険料はアップし、
50代になってくると月額3万6000円、
60代では6万円に達するものもあります。
更新タイプでここまで引っ張る方も少ないですが、
保険料のアップを抑えるために、
保障内容を減額し抑える手法とっている方は
多く見受けます。(減額更新)
保険料は、6万にはなっていませんが
当初の保障内容よりかなり小さくなってしまって
保険料は3万ぐらい・・・
この保険は、
主契約は終身保険ですが、
支払った保険料の大部分は、
実は掛け捨ての定期保険なのです。
貯蓄型の終身保険に該当する保険料は
わずか2000円程度で、残りはすべて定期保険。
定期部分は、保険事故が発生しない限り払い損になります。
月に3万円も4万円も払っていて、
貯蓄しているような気でいても、
現実には2000円くらいしか貯蓄できていないというわけです。
この更新の仕組みを指摘すると、多くの人はとてもショックを受けます。
「保障は充実しているが、こんなに高い金額を掛け捨てにしたくない」と思い、終身保険に乗り換えようとしても高額になるため、
結局継続せざるを得ないというジレンマに苦しむことになります。
また、他の保険に入ろうとしても、
健康状態がよくないことから加入を断られる場合もあり、
そうなるとこの保険を継続していくしかありません。
(減額更新ですね)
更新のある定期保険を選ぶ際は、
将来の更新時の保険料も確認し、
更新した場合に「本当に払っていけるかどうか」を
検討することが重要です。
この保険に総額いくら支払うことになるのか、
トータルコストを把握すべきでしょう。
保険・住宅ローン・家計などについてお気軽にご相談下さい。