変動支出の中にも見直すべきポイントがあります

家計の見直しとは、家計の支出の無駄を洗い出して、収入に応じた項目ごとの支出比率とその使い方にメスを入れることです。
前回、支出を減らして簡単に家計を改善できる方法として、固定支出の削減をご提案しました。その際、大きな金額の見直しも一案とお話ししたように、変動支出の中にも見直すべきポイントがあります。

変動支出の代表格である食費は、家計支出の中でも大きな比重を占めていますが、ひとつの家庭で月によって変動するだけでなく、各家庭によっても大きな差があるのです。

外食を減らして、食費のダイエットを実現

一般に、食費の割合は収入の15%〜20%が理想とされています。これを大きくオーバーしている場合は、まずは外食費の検討を。外食の回数を減らす、1回の支払金額を抑えるだけでも効果が感じられるはずです。

外食をやめて手づくりの食事にすることで、食費と体の双方のダイエット効果につながり、食材バランスのとれた健康的な食生活に切り替えることもできます。共働きや高齢家庭などで自炊がつらいと感じた時は、外食よりは安価に収められる、最近注目の中食の惣菜やお弁当をうまく利用して、できる節約から始めるのもおすすめです。

毎日のお買い物にスーパーを利用している方は、購入を思い直した時でも、一旦買い物かごに入れた品を元の棚に戻すのは面倒だからとレジに直行してしまったり、「安いからつい」買いが無駄支出を招きがちです。買い物に出かける前にメニューを決めて、必要な食材以外は買わない、余分なお金は財布に入れないなどの工夫で支出をセーブしましょう。

ネットスーパーや生協の宅配などを利用すれば、決済前に再検討できるので、買いすぎを防ぐこともできますし、1週間の献立を決めたまとめ買い作戦で、計画的な食費管理も可能になります。買い物上手はやりくり上手の近道と心得て、自分にあった賢い消費術を心がけましょう。

焦らず無理せずコツコツと…節約のプラス体質を身につける

節約や支出の見直しは大切ですが、決して無理をしてはいけません。我慢をしている感が募りすぎると、ダイエットのリバウンド時のように「たまにこれくらいなら」「今日だけだから」と、反動から暴走買いをしてしまうことも。

浪費癖のマイナス体質が長い間に身につくのと同じように、消費の内容を意識することを習慣づけることができれば、健全な家計管理というプラス体質に転じさせることも夢ではありません。

私の好きな言葉「チリも積もれば山となる」の精神で、焦らずに少しずつ、できることから始めてみませんか?